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GosadoH

製本したりデコったり、のんびりしたり。
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06.14.15:02

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05.14.22:00

【紙のはなし】小説を刷る紙、絵本を刷る紙。

自作小説などの手製本を手がけていたので(サイトのbooks参照)、これから手製本を始めたいという人に「どんな紙がいいのか?」と相談を受けることがたびたびあります。
自分の考えを整頓する意味も含めて、私がどんな時にどんな紙を選んでいるか?というのを紹介します。


手製本・おうちプリントに興味のある方は「続きから」どうぞ。





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●小説を印刷する
○黒一色印刷・インクジェットで裏抜けしない・にじまない・本文の枚数が多い場合
→書籍用紙(クリーム色のみ、にじみどめ加工あり)

○白い紙で透けない・ベタを用いる挿絵がある場合
→上質紙か色上質紙70kg以上

○ややざらついた紙・色がついた本文がよい場合
→フリークラフトペーパー、クラフト紙


*コピーやレーザープリンタでは基本的に色のにじみはありませんが、凹凸のある用紙では掠れやゴミが発生することがあります。
*ざらついた紙で表面処理がされていない、クラフト紙などの場合は、インクジェット印刷でにじむことがあります。
*裏にぬけない紙の基準は通常70kg以上、ベタが多い場合などは90kg以上を目安にするといいと思います。
*厚さは斤量で表記しています。㎡では違う値になるのでご注意ください。


●絵本を印刷する
○インクジェットで裏抜けしない・安価な紙
→上質紙90kg以上

○全面印刷しても丸まらない紙・フラットな面の場合
→上質紙120kg以上

○質感のある紙
→マーメイド

○インクジェットの黒ベタが定着する特殊紙
→新バフン紙(ややにじむ)

○カラーの発色がいい紙
→彩現Photo(ただし、インクが落ち易いので本文には向かない)

○カラーの発色が落ち着いた紙
→彩現Litoケナフ

*レーザープリンタの場合でも、全面ベタの印刷をすると丸まることがあります。
*インクジェットのフルカラーでは、一般用紙のだいたいでにじみます。用紙設定などでインク量を調整することをおすすめします。


●遊び紙
○透けた紙
→クロマティコ(色付きのトレーシングペーパー)

○柄や混ぜ物が入っている、厚めの紙
柄入り→玉しき、ピケ
混ぜ物→フェザーワルツ、新・草木染め、新大礼紙

○薄くて柔らかい紙
→テーラー、羊皮紙

*本文よりも薄い紙であることが望ましいです。
*薄いと綴じに耐えられなかったり、折れ目の付き易い場合もあります。(タントセレクトなど)。現物を手にとって選ぶことをおすすめします。
*上にあげた紙には非印刷用紙も含まれています。遊び紙に印刷をする場合はご確認ください。


●表紙に使う
○一般の小説の表紙に似せたい
→ケント紙

*めくれやすくなければ、あらゆる紙が表紙として使えると思います。
カバーを付ければ一層丈夫になり、幅が広がります。
「丈夫さ」さえ気をつけておけば、あらゆる紙が表紙として使えると思います。
本文用紙に挙げた性質を参考に、さぐってみてはいかがでしょうか。

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本に利用するというと、ざっとこんなものかと。
本文用紙に上げた紙は、実際に私が本文として綴じたことがあるもの・束で買ったことがあるものです。
東急ハンズや伊東屋、世界堂などでお求めできます。

上質紙は様々なメーカーがありますが、安いものだと1枚6円〜8円ほどで買えます。
初めて綴じる方にはお手頃かと。
色上質だと1枚25円ほどになってしまうのでやや割高ですが、白の色合いがはっきりとして、にじみにくい加工にはなっています。

特殊紙はどうしても一枚15〜40円ほどかかってしまうので、大量の本文や大量な増産体制では負担になるかもしれません。


あなたも、はじめての本づくり・はじめての紙選びはいかがでしょうか!
ご参考までに。

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