06.15.07:28
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06.27.22:00
パリからバスで6時間。
モン・サン=ミッシェルまでバスツアーで向かいました。 ●Mont-Saint-Michel et sa baie 岩の小島に土台を組み、建築し、あるいは岩を掘り下げて地下階を作って建てられたこの修道院。 地平線の上にぽっかりと建てられた、美しい場所です。 ●バスから見える風景 最初は高速道路を通っていくのですが、郊外に出るとのどかな風景。 日本よりも、畑のスケールが大きい大きい! そして、遠くまで白く羊や牛たちが佇んでいます。のどか。 今年は春が遅かったらしく、五月末に訪れた時点で菜の花が満開でした。 ●バス途中立寄の港町、オンフルール(Honfleur) パリからバスで3時間ほどの場所。画家の街としても有名だそうで、沢山の観光客が居ました。 船着き場をぐるりと囲んで、縦長の建物がひしめいています。 続きは、「続きから」どうぞ。 オン・フルールの街中で、古びたメリーゴーランドが、音楽と共にゆったりと回ります。 お客がいなくても回ります。街中にメリーゴーランドを置く文化なんですね。 魚屋さん。「壁がない!!全部屋根!?」のインパクトがすごい。 魚屋さん側面。人が並んでいるのはトイレです。 トイレから出てくる人たちが口々になにかびっくりしているなあ、と思ったら、どうやら便座の座るところがなかったそうで… 観光地とはいえ、なんだかこの場所には「らしいなあ」と感じます。 現役絵描きのイーゼル。 油絵や水彩画を屋外で描いたり、見せたり、その場で買ったり、という雰囲気は、やっぱりいいものですね。 日本だと、絵描きは屋内の仕事だからなあ。 もう少し人の目に触れたり、描き手と見る人の距離が近づくといいんだけど。 ●モン・サン=ミッシェルの対岸 オンフルールからさらにバスで3時間。 モン・サン=ミッシェルは、ほぼ島ですが、かろうじて道が繋がっています。 満潮時には水没する道ですが、そこを往復するだけのバスがこれでした。 木造っぽいデザインがかわいい! バスで3分くらいの距離なので、潮が引いていればもちろん歩いて渡れます。 ●間近にモン・サン=ミッシェル 現在残っている石造の部分は、11世紀から14世紀にかけて徐々に建てられたものらしいです。 時代によってデザインや建築方法が変化していき、ロマネスク様式からバロック様式への変化が見られます。 一部だけ屋根がごつごつしていたり、そんな様子も面白い。 ●モン・サン=ミッシェル名物のオムレツ モン・サン=ミッシェルは聖地として巡礼を受け入れていますが、かつては確かな道もなく、2kmの砂浜を歩く最中に潮の加減で波にさらわれる人も多かったといいます。 そんな厳しい道のりをやってくる巡礼者に、修道女プラールがふわふわに泡立てたオムレツを与えたのがはじまりだそう。 とにかく泡立て器でかきまぜて、さっと焼いたものです。 この写真は、モン・サン=ミッシェルの対岸で食べたもの。 ちなみにグラスに入っているのは、この地方の名物「シードル」。リンゴの炭酸酒です。おいしい。 上のオムレツを現地で実演しているのがこの店だそうです。 店の前を歩くと「かしゃかしゃかしゃ…」と聞こえてきます。 ●様々な看板 モン・サン=ミッシェルは「なるべく昔の状態を保つ」という意識があります。 この看板たちも、色あせるたびに昔と同じ色で塗り重ねて、補修して、いつでも同じに見えるように手入れしてあるとのこと。 修道院の部分は10世紀も昔の部分もあるので、改修工事もなされていますが、それでもステンドグラスや彫刻が同じようになるよう(あるいは、当時の様子が分からない場合は「わかりませんでした」と理解できるように、あえて違うように補修するよう)になっています。 ●街で一番細い道 なんとか通り抜けられました。 ●ジャンヌ・ダルクの像 モン・サン=ミッシェルは大天使ミカエルのお告げを受けて建てられたものです。 そしてこのジャンヌ・ダルクも、ミカエルの託宣を成し遂げた者ということで、像が建てられています。 ミカエルさんはなかなか面白いおひとなので、モン・サン=ミッシェルの託宣のくだりなど調べてみると楽しいと思います。 ●修道院への道 街を過ぎ、上へとのぼっていくと修道院へと続きます。 左の建物は修道士(男性)の居住区とのこと。 現在は男女あわせて13名が修道院につとめているそうです。 ●金色のミカエル像 修道院のてっぺんを飾っています。これ、実は新しいもので、避雷針として付けられたものだそうです。 教会の天井は木材の部分も多く、落雷によって礼拝堂の天井が焼けおちたことも。 ミカエルさんはここでも庇護の役割をなしているわけですね。 ●三階、修道士の回廊庭園 本来は修道士のみが入れる「天に一番近い場所」。 煩悩を捨てるために、一方通行で(顔を合わせると煩悩が生まれるため)、聖書を読みながら、ぐるぐると巡るそうです。 ●礼拝堂 天井たかく、栗の木のアーチが綺麗な曲面をなしています。 樫の木のずっしりとした椅子が並び、荘厳な雰囲気。 ●聖ミカエル像 礼拝堂の前方にある、ご本尊であります。 ミカエルさんは、加護というよりは悪魔払いのはたらきが強いようで、様々な宗教画や像でも勇ましい格好をしています。 ●車輪の部屋 これは本来、修道院の機能としての部屋ではありません。 革命時に捕まった政治犯を収容した際、政治犯への食料をこの滑車で引き上げさせた、というものです。 2tだかの重い食料を引き上げるには、車輪のなかに4〜5人ほど入ってハムスターのようにぐるぐるとまわさないといけなかったとか…。 暗い歴史も垣間見えます。 ●はるばる渡ってくる人の、列 この日は満月で一番の引き潮だったこともあってか、小学生など多くの集団が砂浜を渡ってきていました。 このときは18kmほど潮が引いている状態で、この写真に写っている部分は満潮時には海となります。 満ち潮の勢いは激しいらしく、渡るときにはガイドさんと一緒にいくことが薦められています。 どろだらけになると大変!でも、ちょっと羨ましいなあ。 本当はモン・サン=ミッシェルの内部はもっと様々な部屋があり、面白いところだったのですが、それぞれの部屋にまつわるエピソードを絡めていくと長くなるので割愛します。 いやはや、凄い世界観でした。 PR
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